今回は職務経歴書の作成方法について私の経験から書かせていただきます。
職務経歴書は履歴書と並んで応募の際、必要となる書類です。
履歴書との違いは履歴書が客観的な事実(誰が書いても内容に違いが出にくい事実)、
これまでの生い立ち、経歴を記載するものに対し、職務経歴書は極端な話、何を書いても自由です。
しかし、一般的に職務経歴書はこれから応募しようとする会社の事業内容や応募職種に関係したこれまでの自身の経歴を補足するものとして書かれることが必要です。
ただ、やみくもにPRにつながりそうな事柄を並べただけ、または先方が臨む内容となっていなければ職務経歴書の役割を果たせず、書類選考はほぼ確実に通りません。
職務経歴書の作成のざっくりとした流れとしては
- これまでのありとあらゆる携わった職務経験の洗いだし
- 職務経歴書の記載対象となる職務経験の選択
- 本文の作成
となりますが、本記事ではこれまでの経歴に関係なく、職務経歴書の作成で気をつけるべき共通ポイントに絞って紹介します。
①職務経歴書の作成の前の準備
(1)これまでの職務経験の棚卸し
はじめての転職の場合はこれまでの職務経験を学生時代のアルバイト経験も含めて、
ひとつのファイルにできれば時系列にどんどん書き出していきます。
(2)応募先に関係する職務経験の選択
洗いだしたこれまでの職務経験から応募先の事業内容または応募職種に関係するものをピックアップします。
(3)職務経歴の深堀り
ピックアップした職務経験を深堀し、さらに書き出していきます。
IT業界の場合、下記の点について洗いだしておけば、必須ポイントは押さえられるでしょう。
- その仕事をおこなっていた期間
- その仕事をおこなっていた時に所属していた会社名、部署名
- その仕事で具体的に自身が手掛けた内容
例えば、xxxx講習の企画・立案、xxx設計書の作成、プログラミング、動作テスト、トラブル対応、ヘルプデスク等々 - その仕事の規模
例えば、メンバー数は全員で10名~15名等 - その仕事での自身の立ち位置
明確に役職についていれば、その役職で問題ありませんが、
明確な役職名が定義されていなかった場合、自身の記憶を思い起こし、一般的な役割の呼称(担当者、サブリーダー、リーダー、プロジェクト管理者等々)に一番、相当するものを書けばよいでしょう。 - その仕事をおこなっていた時の物理的環境
本ブログではIT業界をメインにしていますので、IT業界を例にしますと、環境=開発環境を指すことになります。
そして職務経歴書に書くべき、内容としては、使用OS名(Linux,Windows等々)、
プログラミング言語名(C言語、Java等々)等になります。 - その仕事の概要
いわゆる職務経歴書に記載するときの小見出しになります。
下記のポイントで命名すれば、無難ではあります。
新規開発(0からの開発) or 改良(既存製品のバージョンアップ等)
製品名(具体的な製品名でなく、作成したものがイメージできるもの、例えば、携帯電話のQR画像の読み込みソフトウェアの開発等)
②職務経歴書本文の作成
上記の作業まで終われば、材料はそろった状況ですので、後はいかに応募先にわかりやすい資料が作れるかという編集、構成作業に近い作業になります。
下記にお勧めの職務経歴書の構成方法を紹介します。
(1)先頭に「職務経歴書」という題名をつける。
(2)次に作成日、自身の名称を記載する。
(3)冒頭に職務要約を記載する。
いわゆるサマリーというものですが、ここで書く内容は、応募内容に関係する職務経験に関するざっくりとした経歴(応募先での活躍をイメージできそうな仕事経験に関する内容、直近の仕事内容)を記載する。
だいたい200文字~300文字程度になります。
(4)職務経歴(期間、担当業務、開発環境、開発規模等)を時系列に記載していく。
複数、転職経験がある場合は、直近の会社が一番、先頭にくるように記載します。
この際、会社名だけでなく、その会社の事業内容は規模、上場/非上場等も書けると親切でしょう。
会社単位では、時系列の昇順となるよう記載する。
(一番過去の経験→直近の経験を上から下の順番に記載)
書くべき内容は「職務経歴の深堀り」の作業で整理した内容をあてはめていく方法でまずはよいでしょう。
あと、実は応募先の多くは個人的な能力と同じくらい、リーダーシップに関する能力も重視する傾向があるので、
スペースに余裕があれば、リーダー的業務という内容を補足、記載すると効果的です。
(5)まとめを記載する
本文が完成すれば、次に下記の項目をさらに追加できると効果的です。
- これまでの職務経験で特にPRしたい技術、経験を箇条書きに記載する。
- 取得資格を記載する(基本情報技術者、TOEIC 720点等)
- 自己PR文を記載する。
個人的能力とリーダーシップ能力について別々に応募先の採用担当者に活躍がイメージできる内容を書くよう心がけて記載します。
実は応募先の採用担当者は毎日、大量の応募資料を確認する必要があるため、
隅々まで作成した書類に目を通してくれる可能性はほとんどありません。
職務経歴書でいうならば、冒頭の職務要約、末尾の自己PRを流し読みし、
その時点で関心がもたれて初めて、職務経歴書の本文に目をとおしてもらえるといった具合です。
このため、冒頭の職務要約、末尾の自己PRについて時間をかけてしっかり、本文と同じくらい手を抜かず、作成しましょう。